その1 たいせつな絵

今年3月、はじめて原画を購入しました。

2012年3月に38歳という若さで逝去された、故モリタヤスヒロさんの作品です。

私はモリタさんの作品のファンです。

 

2013年3月、名古屋のギャラリー「スペースプリズム」でモリタさんの遺作展「空をゆく」が開催されました。

ギャラリーの壁いちめんに天井から足下まで生前の作品で埋め尽くされるという、未だかつて観たことのないような展示がされ、会場に入ったとたんに圧倒されて胸がいっぱいになりました。

この作品はそのなかの一点です。

 

額も含めると結構大きい作品なので、心して飾ろうと思っていたところ、ずっとバタバタしていてこんなに遅くなってしまったのですが、今年最後の日に、やっとやっと飾ることができて嬉しいです。

ちょうど作業机のすぐ横の壁に飾ったので、お絵描きの集中が途切れてふと顔を上げた時に「さあ、一段落して休憩、休憩♪」と言ってもらえそうな感じです。

 

こちらも大切にしている作品集でモリタさんの遺作集「空をゆく」です。

この作品集のなかの何気ない空や、風景画をぼんやりと眺めていると、地上から23センチくらい身体がふわりと浮くような、日常の疲れなどがすうっと取れていくような、気がします。

 

今年の10月にご縁あってモリタさんのご実家にお邪魔する機会があり、貴重な思い出話をたくさん聞かせていただきました。

ピカソ並み?と思うような短期間での膨大な作品の数や絵にかけるエネルギーのすごさ、絵以外にも多才だったこと、周りのたくさんのひとから愛されるお人柄だったことなど、モリタさんの人となりを少しだけ知ることができました。

 

どうしてこんなに才能ある心のきれいな人が早くに天に召されてしまうのかな…とやっぱり悔やまれます。

「神様は忙しくて連れてくひとを間違えてる…」と、敬愛する斉藤氏も歌っているように。