2002年にKFS本校でスタートしたイラストレーター養成塾なるものを受講するために、私は東京へ半年と少し通った。
その時の講師が、当時から現役のイラストレーターとして活躍されてた桶あきら先生とMAKO先生ご夫妻でした。
私はこの時初めて、プロのイラストレーターのお仕事がどういうものかを知り、先生やクラスの仲間の人達から毎回たくさんの刺激を受けて授業に通うのが楽しくて仕方なかった。
そして、それまで漠然と『イラストレーターになりたいな』と思っていた私は、このお二人の先生それぞれから『イラストレーターになろう』と心に決めるきっかけを与えていただいた。
その桶あきら先生が、先日9月1日に急逝されました。
イラスト塾が終了して少し経ってから名古屋で桶先生にお会いできる機会があり、私は当時ちょうど完成させた作品ファイルを持って行き、先生に見て頂いた。
そのとき私のファイルを見ながらぼそっとつぶやかれた桶先生の何気ない言葉を10年たった今でもなぜか鮮明に覚えていて、そのときの一言をヒントに私はずっと描き続けているような気がする。
感謝の思いを直接お伝えすることはできなくなってしまったけれど、私は最後にお会いした時のことをこれからもずっとずっとずっと忘れずに覚えていると思う。